一人親方の屋号の付け方【ポイントと注意点】

一人親方の屋号

一人親方になる時、開業届を税務署で提出するのですが、その時に悩むのが屋号の付け方です。

開業届では、屋号を書く場所があり、その屋号が基本的に未来ずっと使うものなので、一度決定すると変えにくいでしょう。

違う事業をする場合は、また新たに法人を作ることもありますが、一度名刺を作ってしまったら変えにくいですし、請求書や領収書なども取引先に伝えて書面を変えてもらうわけにもいかなくなりますので、あとから変えることは不可能です。

ですから今回は屋号を付ける時の注意点や、実際の決め方などについて書いていきます。

屋号はどこで使うのか

まず屋号とはどこで使うのかですが、基本的には請求書などで使用します。

取引先に対して請求をする場合や、領収書を出して貰う場合、そして振り込み指定の銀行口座を作る場合にも、屋号を使います。

ですからふざけた名前にしていると、飲食店で領収書もらう際にも毎回恥をかくことになるし、取引先に請求書を送る際にも、笑われることになり不便です。

あまりふざけた名前をつけないように気をつけましょう。

屋号をつけるのは義務ではない

そして開業届には屋号を記入する欄があるのですが、特に屋号を記載する義務はありません。

現在では個人で仕事をする人も多く、特に屋号がなくても自分の名前だけで仕事をしている方も多いようです。

ですから無理に屋号を付ける必要がないことは覚えておいてください。

禁止事項

屋号はつけてもつけなくてもいいので、ルールはそこまで厳格ではありません。

しかし禁止事項が2つありますので注意が必要です。

まず1つ目は「会社」「法人」などのワードが使えません。なぜなら法人ではないのに、法人だと勘違いするおそれがあるからです。

そして2つ目の禁止事項は商標登録されているワードです。これは商標登録されていれば特許と同じで、独占する権利を持っている人がいるからです。

もしそこの商標をうっかりだとしても、使ってしまった場合、不当に得た利益として損害賠償を請求される恐れすらあります。

例えば身近な件をあげるとiPhoneはカタカナで書くとアイフォーンと伸ばす表記になります。しかし実際に僕たちが口にするのはアイフォンの方が近い発音ですよね、。

なぜこれが起こるかと言うと商標登録の問題があるからです。

これはアイホンというインターフォンの商標登録があるため、アイフォンという表記も引っかかる。ですからCMでも明確にアイフォーンと発音していますし、Appleの公式サイトでも必ずアイフォーンと書かれています。

世界の最大の企業の一つであるAppleでさえ崩せない商標登録。一人親方だったらひとたまりもありません。

商標登録されているかどうかは特許情報プラットフォームで確認できますので必ず確認するようにしましょう。税務署では教えてくれませんので、自分で行う必要があります。

屋号の付け方

ここからは屋号をつける時のポイントをいくつか紹介します。

・業務内容がわかるか

まず一番大事なのは、業務内容がわかるかどうかです。

建築業の一人親方の場合は専門にしている分野が必ずあるはずですよね。


電気
塗装
土木
内装
etc

など、ここには書ききれないほどの専門分野があります。

ですからあなたはどこの分野を専門に行っているのかがわかりやすい屋号にすることをおすすめします。

なぜなら仕事をもらいやすいからです。

例えばゴルフの会場で出会った取引先から仕事をもらうとします。ゴルフ場でも名刺は交換するでしょう。

その時ただ単なる専門分野がわからない屋号だと、いまいちなんの工事をしているのかはわかりませんし、わざわざゴルフ場で仕事の話をすることもないでしょう。ですからあなたが何屋なのかわからないままその日を終えることになります。

では名刺の屋号が「〇〇塗装」という屋号だとして名刺にかかれていたらどうでしょうか。

もし塗装屋に仕事を依頼する際に、いつも依頼している協力会社が忙しくて捕まらなかった場合、新規に声がかかるわけですが、その時わざわざあなたに電話してきて「御社は塗装屋ですか?」とは聞いてくれません。他の〇〇塗装という屋号の名刺を取り出してきて連絡するでしょう。

このように、屋号で業種がわかるかどうかはとても大切です。必ず専門分野がわかるように屋号を決めるようにしてください。

なお専門分野が明確でない場合や、将来的に広げていきたい場合は、この限りではありません。専門分野を明確にしない屋号で、専門を別に名刺で書いておくという方法もあります。

・信頼性はあるか

次に気をつけるべきポイントは、信頼性です。

例えば足場を組み立てる、鳶のしごとで「崩」という感じを使っていればだれもその業者に頼まないでしょう。

それはさすがにないとしても、どう考えてもふざけているような中二病全開の屋号もおすすめしません。

ないとは思いますが、幻影旅団などと屋号をつけた場合、ある一定の年代からは親近感を持たれるかもしれませんが、信頼はされないでしょう。明らかに信用度がマイナスからのスタートです。

わざわざマイナスにするメリットはないので、お硬い名前にすることをおすすめします。

・読みやすいか

3つめは読みやすいかどうかです。

例えば読み方がわかりにくい英単語を使うのはダメです。例えば、「refrigerator」という英語を使ったらなんて読めば良いのかわかりませんよね?

リフリッジレイターと読みます。例えば電話口で屋号をお話している時に説明しづらいし、わざわざ取引先にも読み方がわからなくて気を使わせてしまう可能性すらあります。

他にもこれは地名ですが、喜連瓜破(きれうりわり)と読むのですが、こんな漢字を使ってしまっても読み方がわかりません。

ですから読みやすいかどうかにもこだわるべきです。

例えば難しい漢字の本名を屋号に使い際にも、ひらがなで書くなどの配慮が必要です。

ここまでが屋号をつけるポイントです。

屋号を付ける手順

ではいよいよ、屋号をつけていきます。

まず最初は候補をとにかくたくさん出しましょう。

候補をとにかくたくさんだす

もしシンプルな名前でよければ名字と専門をつなげた〇〇塗装とか〇〇電気みたいな名前がシンプルでいいでしょう。

ただ味気ないなと思う場合は色々な名前の候補を出してみてください。

こういったお仕事をするデザイナーやコピーライターは、名前の候補を100個ぐらいあげてみるそうです。

その中から厳選していく作業。

ですから私達素人が考える際にも、同じようにたくさんの候補をあげていきましょう。この時のポイントは「これはさすがにないな」と思う候補であっても、書いて残していくこと。

そうすることでどんどん候補が出てくるようになります。

候補を絞る

ある程度まで候補が出てきたら。候補を絞っていきます。おそらく10個ぐらいまでは絞りやすいのではないでしょうか。

そこまで減ってきたら、特許情報プラットフォームで検索し商標登録されているか確認しましょう。

確実に屋号を決める前にやっておかないと、決めたあとに商標に引っかかってしまったら疲れてしまいますから。

Google検索してみる

ここまできたら次にGoogleで検索してみます。

チェックするのは、同じ地区に同じような名前の業者がないか確認します。なぜなら同じ地域で同じ名前の業者があると、そちらに仕事を取られてしまったり、グーグル検索でも上位を取られてしまったら、仕事減ってしまう可能性すらあるからです。

大阪の業者を東京で気にする必要がありませんが、同じ地域の場合は諦めて違う名前に変更が無難です。

一晩寝かせてみる

最後の選択まで絞ったら、一晩寝かせます。

実は一晩寝かせてみてみると、思ったよりダサい名前を書いていたりします。

その候補を省けば、もう決定はすぐそこです。自分で決断するもよし、知人や家族に聞いてみてもいいでしょう。

銀行や取引先に見せても恥ずかしくない名前をつけてください。

商標登録も検討しよう

屋号は、基本、自由に決められることから、第三者が勝手に使うこともあり得ます。

この予防として、屋号を商標として登録してしまうこともできます。

商標専門の弁理士に依頼すれば、簡単に代行してもらえます。

屋号はシンプルが一番です

屋号の付け方について解説しました。

屋号は建設業の場合はシンプルに名字と専門の組み合わせが地味だけど無難です。

名前なので覚えやすいし、何をしているかが明確なので。

ずっと付き合っていく名前になるので、今かっこいいと思う屋号より、10年後も自信を持って言える屋号にしましょう。

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