建設業一人親方の労災保険!その補償内容を徹底解説!

一人親方労災保険で補償される範囲について

一人親方の労災保険から補償を受ける場合、当然一人親方の労災保険(特別加入労災)へ加入していることが大前提となります。

労災保険の適用範囲は、現場での「業務上災害」、通勤・帰宅途中の「通勤災害」における傷病を補償するものです。

【具体的な例】

・通勤中に交通事故に巻き込まれてケガをした

・現場作業中に重機の操作ミスにより、資材が身体に衝突してケガをした

・休日中に現場から呼び出されて出勤途中に交通事故に遭いケガをした

・長時間炎天下で作業していたため、熱中症で倒れてしまった

・塗装作業中にコンプレッサーからの排気ガスで一酸化中毒となった  等

一人親方労災保険の補償内容

業務災害が発生した場合、一人親方の労災保険からどのような補償が受けられるのでしょうか。補償の種類と補償額をわかりやすく説明します。

【療養補償給付】

業務災害によって、負傷したり疾病にかかった場合、治療費などが労災保険から支給されます。具体的には、病院での入院費や手術代、診察代、薬代などにかかった費用が給付対象となります。

【休業補償給付】

一人親方の労災保険の場合、加入時に選択した「給付基礎日額」の60%が業務災害に遭い賃金を受け取ることができない日から起算して4日目から支給されます。

それとは別に、特別給付金として「給付基礎日額」の20%を休業4日目から支給されるので、合算すると「給付基礎日額」の80%を休業4日目から受け取れることになります。

【障害補償給付】

業務災害において、治療は終わり状態が安定した後に、身体に障害が残ってしまった場合は、障害補償給付金が支払われます。

障害の程度は、労働基準法で定められている1級から14級までで、1級が最も重度な障害等級になります。

8級から14級の場合、「障害補償一時金」が以下の日数支給されます。

【障害補償一時金】

障害等級

給付日数

第8級

503日

第9級

391日

第10級

302日

第11級

223日

第12級

156日

第13級

101日

第14級

56日

 

1級から7級に該当すると、以下の日数が「障害補償年金」として毎年偶数月に年6回支給されます。

【障害補償年金】

障害等級

給付日数

第1級

313日

第2級

277日

第3級

245日

第4級

213日

第5級

184日

第6級

156日

第7級

131日

 

また、1級から14級の障害の認定を受けた場合、「障害特別支給金」が以下の金額が別途支給されます。

【障害特別支給金】

第1級

第2級

第3級

第4級

第5級

第6級

第7級

342万

320万

300万

264万

225万

192万

159万

第8級

第9級

第10級

第11級

第12級

第13級

第14級

65万

50万

39万

29万

20万

14万

8万

障害補償年金の決定があった日から1年以内に1回に限り、前払い金を以下日数一時金としての請求をすることもできます。

【障害補償年金の前払い一時金】

障害等級

給付日額

第1級

200日、400日、600日、800日、1000日、1200日又は1340日

第2級

200日、400日、600日、800日、1000日又は1190日

第3級

200日、400日、600日、800日、1000日又は1050日

第4級

200日、400日、600日、800日又は920日

第5級

200日、400日、600日又は790日

第6級

200日、400日、600日又は670日

第7級

200日、400日又は560日

障害補償年金の被災労働者が死亡した場合は、すでに受け取っている障害補償年金及び障害補償年金前払い一時金の合計額が下表の金額に満たない場合、遺族から請求によりその差額を以下の日数一時金として支給します。

【障害補償年金差額一時金】

障害等級

給付日数

第1級

1340日

第2級

1190日

第3級

1050日

第4級

920日

第5級

790日

第6級

670日

第7級

560日

【遺族補償給付】

業務災害によって死亡した場合、遺族には「遺族補償給付」を年金または一時金として給付します。

【遺族補償年金】

遺族補償年金の受給資格者は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で、妻以外の遺族に関しては、被災労働者労働者が亡くなった当時に一定の高齢または年少であるか、あるいは一定の障害の状態にあることが必要です。

なお、受給資格者は被災労働者の死亡時、労働者の収入で生計を維持していた者です。

また被災労働者の収入によって生計の一部を維持していた、「共稼ぎ」の場合もこれに含まれます。

給付の内容は以下の通りです。

遺族数

遺族(補償)年金

遺族特別支給金

遺族特別年金

1人

給付基礎日額の153日分(ただし、その遺族が55歳以上の妻または一定の障害状態にある妻の場合は給付基礎日額の175日分)




300万

算定基礎日額の153日分(ただし、その遺族が55歳以上の妻または一定の障害状態にある妻の場合は給付基礎日額の175日分)

2人

給付基礎日額の201日分

 

算定基礎日額の201日分

3人

     〃 223日分

 

     〃 223日分

4人以上

     〃 245日分

 

     〃 245日分

【遺族(補償)一時金】

遺族(補償)一時金が支給される要件は以下となります。

①被災労働者の死亡時、遺族補償年金を受け取る遺族がいない場合

②遺族補償年金の受給権者が最後順位者まですべて失権したとき、受給権者であった遺族の全員に対して支払われた年金の額及び遺族補償年金前払い一時金の額の合計額が、給付基礎日額の1000日分に満たない場合

受給権者は、配偶者、労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子、父母、孫、祖父母、その他の子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹になります。

給付の内容は以下の通りです。

上記①の場合

遺族(補償)一時金

遺族特別支給金

遺族特別一時金

給付基礎日額の1000日分

300万

算定基礎日額の1000日分


上記②の場合

遺族(補償)一時金

遺族特別支給金

遺族特別一時金

給付基礎日額の1000日分から、すでに支給された遺族(補償)年金等の合計額を差し引いた金額


算定基礎日額の1000日分から、すでに支給された遺族特別年金の合計額を差し引いた金額

【葬祭料(葬祭給付)】

葬祭料(葬祭給付)の支給対象は、通常は葬祭を行うにふさわしい遺族となります。

なお、葬祭を執り行う遺族がなく、被災労働者の会社が葬祭を行った場合は、その会社に対して葬祭料(葬祭給付)が支給されることとなります。

葬祭料(葬祭給付)の額は、315,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額です。

この額が、給付基礎日額の60日分に満たない場合は給付基礎日額の60日分が支給額となります。

建設業一人親方の労災保険の補償内容まとめ

業務災害が発生した際に、一人親方の労災保険に加入していて労災保険の受給対象となれば、「療養補償給付」「休業補償給付」「障害補償給付」「遺族補償給付」「葬祭料(葬祭給付)」といった補償を受けることができます。

労災保険に加入することは、建設業一人親方として仕事に従事するうえで最低限準備すべき補償といえます。

労災保険の請求漏れがないよう補償される内容を把握し、業務災害が発生した場合は自分が加入している特別加入団体や社会保険労務士に相談するようにしましょう。

埼玉労災一人親方部会:https://www.saitama631.com

 

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