老後
一人親方は厚生年金に入れない 老後はどうなるのか?
一人親方は厚生年金に入れません。
年金に入れないと聞くと、老後を不安に思う方もいるのではないでしょうか?
今まで支払っていた年金はどうなるの?
国民年金と厚生年金の違いってなの?
年金は本当に支払われるの?
など疑問がたくさんあると思います。
個人事業主には退職金もありません。個人事業主である一人親方が老後に向けて、年金がどうなるのかについて書いています。
安心してください。一人親方もきちんと年金を準備できる制度があります。
 
 
一人親方は厚生年金に加入できない
日本で用意されている公的年金には国民年金と厚生年金の2種類が存在します。
今までどこかの会社に所属していて、年金保険料を給料から天引きされていた場合、厚生年金と国民年金の両方に加入しています。
その一方で一人親方は厚生年金に加入できません。
厚生年金は公務員や会社員が自動的に加入する公的年金であり、個人事業主である一人親方は加入できません。
ですから一人親方が加入できる公的年金は国民年金のみです。
厚生年金と国民年金の違い
厚生年金と国民年金はどう違うのでしょうか。
1番大きな違いは2つ。
  • 厚生年金は保険料の半分を会社が支払ってくれる
  • 受給額が厚生年金の方が多い。
という特徴があります。この特徴を見ると、一人親方も厚生年金に加入できたら、将来の不安がなくなっていいのになと思いませんか。
しかししっかりと知識をつければ、一人親方にとって厚生年金は必要ありません。
なぜなら国民年金の方が有利だから、そして厚生年金の他にも個人事業主が準備できる年金があるからです。
 
 
厚生年金の方が受給できる金額が高い
「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の男性の平均支給額が165,668円です。国民年金は20歳から60歳まで、全額納めた場合の受給額は64,941円です。
会社員で受給できるのは国民年金+厚生年金なので、平均で230,609円の受給できている計算です。
これに対し個人事業主である一人親方の場合は、国民年金しか受給できませんので64,941円。
以上の金額は全て月額です。
要するに一人親方は満額の年金保険料を支払ったとしても、7万円弱しか年金を受け取れないという計算です。
さらにこれは現在の受け取れる金額であって、今の労働世代が年金を受け取る世代になった場合に受け取れる金額ではありません。
7万円弱でこの時代にどんな生活ができるのでしょうか?
このように個人事業主である一人親方は、老後の生活資金を用意しておかなければなりません。
厚生年金は本当に有利なのか
厚生年金が受け取れれば、老後も安心なのにと思いませんか。でも本当に厚生年金は有利なのでしょうか。実は厚生年金はとっても損をする年金なのです。
計算してみます。
厚生年金の平均受給額は165,668円で、厚生年金を受給開始してからの平均寿命は19.57年。年金の総受給額は3900万円です。
次に支払額を考えてみます。ユースフル労働統計2018 労働統計加工指標集によれば、大学卒業から定年まで働いた場合の生涯賃金は2億7000万円。これに18.3%の保険料率をかければ、厚生年金の総支払い金額が計算されます。計算してみると4900万円。
4900万円を支払っているのに3900万円しか支払われない。1000万円も消えて無くなるのです。
厚生年金があれば老後の受給額は金額的には安心ですが、とても損をする年金なのです。
ですから厚生年金に加入できないことを悲観する必要はなく、その資金を使って自分で年金を準備する方が賢明です。
厚生年金が問題視されない仕組み
なぜこの問題が話題になっていないかと言えば、目に見えて支払いをしているのは総支払額の半分で、受給額の方が大きく見えるからです。
年金の総支払額のうち、残りの半分は会社が支払ってくれているので、厚生年金に加入するサラリーマンは感覚的には、実際に支払っている金額の半分しか認識がありません。
ねんきん特別便で記載されているのも、給料から天引きされている分だけで、実際に支払っている金額の半分が記載されています。
これにより厚生年金は支払った金額より受給する金額の方が多く見えるのです。実際には受給する金額の方が少ないのにです。
 
 
国民年金はとても優秀な年金制度
国民年金は受給ができると断言できます。
なぜ断言できるのか。国民年金の支払いは自由だからです。
厚生年金はサラリーマンの給料から天引きされるため、強制的に支払われます。国民年金の加入は法律で義務づけられていますが、支払いするかどうかは個人の自由です。
そして国民年金は支払えば将来確実に得をする構造になっています。でなければ支払う人がいなくなり、国民年金の制度が成り立たなくなるからです。
現時点で国民年金の総受給額の平均は、総支払い保険料の平均の1.9倍。元本の約2倍の年金を受け取れています。
もちろん将来的に保険料が上がり、受給額が下がる未来は用意に予想できます。ただし運用利益が出なければ支払う人はいなくなるでしょう。この現実を考えれば、国民年金を支払う人が得をする仕組みは絶対に崩れません。
あるとすれば日本国が破綻する時です。
ちなみに年金制度が崩れた国はありません。それがプエルトリコのように破綻した国であってもです。
少子高齢化も関係なく、絶対に得をする仕組みでなければ国民年金は成り立たない。
このように国民年金は日本国家が保証する確実に勝てる投資です。
 
 
年金の代わりになる保険への加入
個人事業主は公的年金がない代わりに、どんな保険に加入しても自由です。
支払った金額より少ない金額しか受給できない厚生年金は諦めて、支払うはずだった保険料で、個人で準備できる年金に加入しましょう。
・国民年金基金
・個人型確定拠出年金
・民間個人年金
具体的に3つ選択肢を用意しました。
それぞれの特徴について触れておきます。
国民年金基金
国民年金基金は厚生年金を受け取れない個人事業主が、国民年金のみでは生活できないためにできたものです。
国民年金の任意加入をしていなくても、国民年金基金に加入できます。
念のために書きますが、国民年金基金と国民年金は名前は似ていますが別物で、20歳から60歳までの日本国民が加入できます。
65歳から受け取る事ができ、終身年金が基本となっています。
特徴として老後に受け取れる金額が加入時にわかる、掛け金が一定である、掛け金が全額控除という3つの特徴があります。
個人型確定拠出年金
個人型確定拠出年金は掛け金を毎月調整しながら、積み立てて行く自由が効く年金です。
これも20歳から60歳までの日本国民が加入できます。
特徴ままず自由度が高い点が挙げられます。
積み立ては5000円以上で、1000円刻みで自由に選べます。受け取り方法は「一括受け取り」「5年〜20年の分割受け取り」「一部を一時受け取りし、残りを分割受け取り」の3種類の方法があり、自由に選択できます。このように積み立ても、受け取りも自由度が高いのが特徴です。
さらに税制上の優遇があり、全額控除はもちろんのこと、運用での利益も非課税。
国民年金基金と反対とも言えるの属性を持っていて、国民年金基金は確実に受け取れる金額がわかりますが自由度はありません。
それに対し個人確定型拠出年金は受け取れる金額は保証されませんが自由度が高い。
金額に限度があり、国民年金基金と個人確定型拠出年金の積み立て額が合わせて68000円/月までとなっている点には注意が必要です。
民間個人年金
最後に紹介するのが、民間保険会社が運営する個人年金です。
各会社が運営しているため、内容はざまざま。
預貯金に比べてリターンは大きくなります。そして生命保険の形を取っているので、途中で亡くなってしまったとしても保険金が入ります。さらに生命保険控除が受けられるので、税制上も有利です。
国民年金をはじめ、国民年金基金、個人型確定拠出年金をメインにして、さらに老後の準備をしておきたい場合に考えてみましょう。
内容は各保険会社に問い合わせください。
 
 
国民年金だけでは足りないので独自で準備を
一人親方には厚生年金がなく、公的年金は国民年金のみです。
金額は現時点で7万円を満たない金額で、これから先の未来には減る可能性もあります。ですから一人親方は年金を自分で準備しなければいけません。
ただしもともと確実に元本割れする厚生年金を支払っていたと考えたら、その金額を運用されて増える受け取る金額が増える年金に回す方が賢明です。
強制的に厚生年金に加入させられる会社員に比べて、一人親方は年金を自分で選べるので幸福とも言えます。
選択肢は「国民年金基金・個人型確定拠出年金・民間個人年金」の3つ。
自分にあったものを選んでみてください。
 
 
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