一人親方が損をしないための労災保険の選び方

仕事をする上で必須な労災保険。現場に入るには労災に加入している証明が必要な現場もあります。

労災保険は一人親方にとって補償面でも仕事を確保する面でも必須になっています。
ですが特別加入できる団体がありすぎて、どの団体で労災に入るべきか迷ってしまいますよね。

できるだけ安く、できるだけ好条件の保険に入りたいと誰しもが思うはず。そして現場に入るためだけに労災に加入するなら、損したくないのは当たり前。

労災保険に加入するには団体に入会する必要がありますが、その団体の選び方によって、年間で費用の総額が数万円変わることすらあります。

ですので一人親方が損をしないために労災保険を選ぶ方法についてまとめました。

一人親方の労災保険の基礎知識

まず労災保険を選ぶ前に、簡単に基礎知識を説明しておきます。

実は保険料と補償内容はどこを選んでも変わらないのです。しかしどの団体を選んだかによって支払い総額が変わります。

まずはどのようにして費用の差が生まれるのか、そしてなぜ団体に入らないといけないのかについて理解しておきましょう。

補償内容と保険料に差はない

まず労災保険の基礎知識として最初に理解していただきたいのが、どの労災保険に入っても補償内容は同じだということ。

労災保険は国が行う補償制度です。保険料や補償内容は国が定めているので一律であり、どこで加入しても保険料が同じであれば、同じ補償が受けられます。

ですので自動車保険のように料金ができるだけ安く、そして手厚い補償を選ぶ必要はありあません。

団体に加入する必要性

一人親方が労災保険に加入するには、団体に所属する必要があります。

労災保険はもともと労働者のための保険であり、事業主を対象としていない国の事業。一人親方は個人事業主であり労災保険の対象ではありません。

ただしそれでは怪我が多い建設業において怪我が補償されないのが問題になり、特別加入として加入できるようになりました。

特別加入するには団体に加入しその団体を雇用主とすることで、特別に労災に加入させてあげようという制度です。

ですので一人親方が労災保険に加入する際には、団体への加入が必須となります。

団体選びの注意点

一人親方の労災保険に加入するのに、まったく興味の無い政治団体に加入しなくてはいけない団体があります。そのため費用が高額になることが多いようです。またそのような団体に加入してしまうと

  • 強制カンパ
  • 強制募金
  • 大臣宛ての健康保険に関する請願ハガキの強制書き(1人5枚を年に数回)
  • 強制でやたら書かされる色々な署名
  • 「仕事よこせ」の恥ずかしい行進
  • 運動会、住○デーの強制参加
  • 選挙活動の強要
  • 持ち回りで「班長」があり、なぜか集金をさせられる
  • 毎月、集会があり出席させられる
  • 拡大という勧誘行為の強要
  • 加入したくない互助会の強制加入
  • 加入したくない国保組合への勧誘
  • 自画自賛した組織の広報誌の強制購読

労災保険に加入したかっただけなのに、このような活動を強要されることがあるようです。

一人親方が労災保険を選ぶ際のポイント

では労災保険はどこを見て選べばいいのか。それは保険料以外の部分。

実は一人親方の労災保険には保険料の他に取られる料金があります。それは団体費。

この団体費の差で支払い金額の差ができるので、保険料ではなく団体費をチェックするのがポイント。

そして団体によっては給付基礎日額の設定に制限があるので保険料を抑えるのが難しかったり、健康保険に加入できるなどの特典があります。

その点で費用を抑えられる場合があり、国民保険を支払っている時に比べて総支払い額で考えましょう。

労災保険における団体費の差

一人親方が労災保険を選ぶときに、費用の差はこの団体費の差に現れます。

  • 入会金
  • 年会費
  • 月会費

などの項目があって、労災保険を選ぶ時に費用が気になる方はこの団体費に注目して選んでください。

団体によって入会金は団体員の紹介があれば、半額や無料になることもあります。
そして年会費や月会費は1年目だけ安く、2年目から高くなる設定になっていることもあるので加入前に必ず確認するようにしましょう。

給付基礎日額の設定

労災保険の費用で差が生まれるものの2つ目が、給付基礎日額の設定金額です。

給付基礎日額とは、休業補償を掲載するための数字で、この金額をあげればあげるほど休業補償や傷病年金などの受け取れる金額が増えます。

この金額は自分の年収に合わせて自由に設定ができます。
生命保険の金額と同じようなものだと考えてください。もちろんこの金額をあげればその分保険料は高くなります。

もし費用を抑えたいのであれば、給付基礎日額を下限である3500円で設定できるしましょう。団体によってこの設定金額の自由がない場合がありますので、加入前に必ず確認が必要です。

給付基礎日額で下限である3500円を選んだら、万が一の事故時に補償が役に立たないのではないかという不安もありますが、そこは任意労災でカバーすべきです。

そもそも現場によっては重大事故でもない限り、労災が使えないという実情があります。使えないのであれば、怪我の治療費や休業補償などは任意労災に任せて、現場に入るためだけの準備として労災保険に加入する一人親方さんもたくさんいらっしゃいます。

そのように開き直れば労災保険は安く抑えることができるのでおすすめです。

どこの現場でも労災保険が使えるか?

選び方

ゼネコンやハウスメーカーの下請組織による団体に加入していると、他の現場で事故があると、「労災保険が使えない」ということがあるようです。もちろん法律的にはそのようなことはないはずなのですが、違う現場で仕事をもらっていることがバレるとまずいということもあり、現実には、思うように労災保険を使えないということがあるようです。

実務経験豊富な労災保険の専門家が対応しているか?

いざというときにすばやく給付が受けられなければ意味がありません。会員の方が万一、労災事故を起こされた際には、労災給付手続等の書類作成などすばやく対応して作成する必要があります。

そのためには、労災保険の専門家である社会保険労務士が対応するのが一番いいのです。社会保険労務士が主催している団体で、なおかつ社会保険労務士が常勤している団体を選ぶべきです。団体の中には、社会保険労務士が関与しているような宣伝をしていても、実際には専門家である社会保険労務士が常勤していない団体が多数あります。

団体加入に付随する特典を比較する

労災保険を選ぶのに費用の他にも比べるべきポイントがあります。

それは工事保険や健康保険に加入できるかどうかについてです。
団体によっては現場で他人の物を壊してしまった時のための工事保険であったり、健康保険に加入できる団体があります。

工事保険は様々な保険会社で用意されていますので団体に入るメリットではありませんが、健康保険は金銭的なメリットが大きい。

一人親方は国民保険に加入しますが、国民保険は保険料が高いので団体で加入できればかなり費用を抑えられます。

もし国民保険が高いと感じているのなら、健康保険に加入できる団体で労災保険とともに健康保険の保険料も試算してみれば大幅に安くなる可能性があります。

一人親方が労災保険を選ぶ際の注意点

労災保険を選ぶ際には、加入する時に見えない部分も気をつけなければいけません。

それは労災事故の事務手数料を請求される場合があります。一見安く見える団体でも結果として高かった、なんてことになりかねないので注意が必要です。
そして地域によって加入できる団体が限られるので注意が必要です。

労災事故時の事務手数料も要チェック

労災事故で保険金を請求するには、団体に保険金請求を代行してもらわなければいけません。この保険金請求時に事務手数料を請求する団体が存在します。その金額は数千円から数万円。
どれだけ団体費が安くても保険金請求の事務手数料が高ければ意味ありません。

任意労災に加入していてそもそも労災事故の請求はするつもりがない場合は、事務手数料を気にしなくてもいいですが、そうでない場合は加入前に必ず確認してください。

地域によって加入できる団体が異なる

最後にどんなに条件がいい労災保険の団体を見つけても、地域によってはその団体に加入できない場合もあります。もちろん全国で加入できる団体ももちろん存在します。
条件や団体費等が満足できる団体が見つかれば、あなたのお住まいの地域でも加入できる団体か確認する必要があります。

一人親方労災保険の選び方まとめ

一人親方が労災保険を選ぶとき、確認すべきは

  • 費用(団体費と給付基礎日額)
  • 様々な現場に対応できるか
  • 専門家の対応有無(事故対応など)
  • 団体に入会することで付随する特典
  • 団体の対応地域

の5点です。

どこで加入しても同じ費用であれば、補償内容は変わりませんし、補償内容は置いといてとにかく安く労災保険に加入したい場合は団体費と給付基礎日額が低い団体を選びましょう。

その他にも国民保険が高い場合は健康保険に加入できる団体を選べば、支払い総額を抑えられる可能性もあります。

実際に計算してみて、総額で安くなる団体を選びましょう。

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