一人親方 社会保険未加入対策

平成24年10月より、建設業の新規許可、更新について社会保険の適用が義務化されることになりました。つまり社会保険に加入していないと建設業の許可がもらえないということになります。この流れを受けて、ゼネコン、サブコンでは出入りの下請工事業者の人員について、 社会保険に加入している従業員、労災に特別加入している一人親方以外の者の現場への出入りを禁止するために確認を行うようになっています。

要するに社会保険に加入していると証明できない従業員は現場に入れないということです。

社会保険の費用の負担は大きい

従業員が5人以上の会社では

  • 雇用保険
  • 健康保険
  • 厚生年金

の3つへの加入が必要です。

今まで支払ってきた給料からさらに上乗せされることになり、従業員にとっても手取りが減少します。従業員が5人以下の場合は健康保険が国民保険で構わないので、その分は費用の負担額は少なくなります。

ただどちらにしても人件費が増えることには間違いなく、一度加入すると外すことはできませんので、会社の経済状況を圧迫します。

 

 

一人親方の具体的な社会保険未加入対策

社会保険未加入の状態からゼネコンの現場に入るための対策を紹介します。

まずは国が推奨する方法を紹介しますが、おそらくこの方法は現実的ではありません。そのあとに現実的な対策について書きます。

社会保険の費用は法定福利費として請求しよう

社会保険未加入対策として国が推奨している方法は、法定福利費を元請けに請求することです。

法定福利費とは社会保険の費用のこと。これを工事費用とは別に、その現場に入った日数分の法定福利費を請求することができます。

国交省のホームページでも「法定福利費は最低限必要な原価に含まれる」と記載されており、堂々と請求をしても構わないものです。さらに元請け側はこれを断ることはできません。

ですから社会保険の費用を入った現場の日数に応じて請求できるので、そこから費用を出して社会保険に加入をしてください。というのが国の推奨方法です。

ただこの方法は元請けや施主に、費用を負担することになり事実上の値上げ。これでは次から仕事を受けられなくなる可能性がでますので、この方法は現実的ではありません。

 

 

従業員の外注化

社会保険の加入が必要なのは従業員に対してのみです。もし協力会社に依頼する場合は、社会保険を加入させる義務はありません。自社の従業員でないからです。

建設業の中小零細企業の場合、労務管理が不十分で、従業員が正社員、外注社員なのかが明確になっていない場合が多々見られます。そこで雇用契約である正社員と外注契約である一人親方を明確に区別していくべきです。

一人親方はあくまで外注ですから、雇用契約と見なされないような実態が伴うようにしないといけません。

これまでも曖昧に使用していた従業員を、明確に一人親方として独立させ外注として仕事依頼します。

要するに一人親方 社会保険加入義務なしという形にするのなら、社会保険未加入で問題ありません。

元従業員が自身で国民保険や国民年金に加入して、労災は特別加入することになります。

偽装一人親方と言われないためには

厚労省では労働者性について下記の通りの判断をしていますので、一人親方として仕事をしてもらうには注意が必要となります。一人親方ではなく、実質的に労働者と見做されると使用者側に行政からペナルティを科せられる危険性があります。

1 使用従属性に関する判断基準

(1)指揮監督下の労働
①仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由の有無

一人親方に仕事を断る権利がある

②業務遂行上の指揮監督の有無

一人親方が自主的に作業を進める

③拘束性の有無

 就業規則の適用はなし。現場に出る時間も休憩も一人親方が自分で判断して行う 

④代替性の有無

一人親方を違う一人親方に代えることができる

(2)報酬の労務対償性

2 労働者性の判断を補強する要素

(1)事業者性の有無
①機械、器具の負担関係

仕事に使う工具は一人親方が自分のものを現場に持ち込む

②報酬の額

拘束時間ではなく、仕事の成果に対する支払いとする

(2)専属性の程度

一人親方に他の元請けを選べる余地を与える 

(3)その他

一人親方が個人事業の開始届を税務署に提出し、確定申告をする

もちろんそれがベストとは言えませんが、事実上の雇用関係であれば社会保険加入の必要は出てきます。しかしとりあえず建設業許可要件については法的にクリアでき、また元請け先にも問題がない形に出来ます。

経営基盤が脆弱な小規模な建設業者においては、今後は「雇わない、雇われない」がキーワードになるかも知れません。

埼玉労災一人親方部会では、いわゆる「建設業における社会保険未加入問題」に対する法的なノウハウを集積しており、建設業経営者様に、実効性のある方策をご提案させていただきたいと考えております。

※関連記事  偽装一人親方について 実態と対策について徹底解説!

 

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